南傾斜の高台にある敷地(73坪)の好条件を最大限に活かすプランニングとするために、敷地南側の遊歩道となっている緑地をいかに取り込むかを考慮しました。 まず玄関戸を開けるとホール・ウッドデッキを通して緑地まで目線が抜ける様に配置することで、家の中に入ったのに外にいるかのような開放感を作り出します。 キッチンは、リビング、ウッドデッキ、緑地を見渡せるこの家の司令塔のように作りました。左右から回れる動線、天井をひとつづきにすることでリビングとの一体化を図り、そのリビングは十分な広さを確保した上でウッドデッキとは平面的に、緑地とは視界が広がるようにつなげて人が集まりたくなる空間にしました。 ウッドデッキは、リビング・和室・ホールに囲まれた中庭にするとより内と外の境界を曖昧にさせて一体感を生み出します。立ち上がれば緑地を間近に感じられ、座ればデッキのフェンスに囲まれたプライベート空間となります。 階段は有効幅1m、蹴上げ高さ186mmとゆったり緩やかに、トップライト・スリット窓で明るく開放的に、杉板張りの壁でリビングと変化をつけ、ナルトのような断面形状の握りたくなる手摺で楽に楽しく昇り降り出来るものにしました。 2階含めて全居室とも、南北に風が抜けて外に直接出られるように配置することで、外を感じられる心地良さと畳数以上の広がりを作りました。 外観は、ガルバリウム鋼板の黒、サイディングの白、ウッドデッキの茶をシンプルに対比させることで立面的な建物の奥行き感を強調し、周囲の緑を引き立たせる効果を狙いました。 建物全体の高さを押えて横の広がりを作り切妻大屋根の形状にして落ち着きのあるプロポーションとなりました。
リビングからウッドデッキにつながって広く感じさせます。
リビングと一体になったキッチン。階段から降りてくるときにリビングの様子を覗えます。
和室