東日本大震災の影響で「重視点が変わった」との方も多くいらっしゃる
と思います。(耐震・省エネ・自然素材・LED・太陽光・蓄電池など)
① 宝建設では首都直下型地震を考えた時、密集地では火災の危険が
予想されています。よって、杉並区・北区・世田谷区などで見かけ
られる消防車が入りにくい場所に関しては耐火建築物または、
火災に強い家や準耐火構造をお勧めしています。
現在、国では公共建築も含め 木造建築を押し進めようとしてい
ます。結局、林業の再生は日本の再生でもあるからです。
また、エコロジーという点でも里山の再生という意味でも意義深い
からです。
木は鉄よりも火に強いという事は実験でも証明されています。
なぜなら木は燃えしろがあるのですが鉄は赤くなり曲ってしまう
のです。
各ハウスメーカーの耐火建築のサイトにも実験ファイルがUPされて
います。
もちろん火に一番強いのは鉄筋コンクリート造ですが重いし坪単価は
一番高いです。軽量鉄骨造に関しては防火サイディングと内部耐火ボ
-ドが優れた耐火材料として必要になります。
現在、木造軸組みも木造2×4工法も準耐火・耐火仕様モデルケースの
指針が発表され日々、進歩しております。
この技術を使わないのは勿体ないと今、日々取り組んでいる宝建設で
あります。
② 住宅の省エネルギー性能については次世代省エネルギー基準となる省
エネルギー対策等級4が最低レベルに将来変わると思います。
もちろん宝建設では基本的にはトップランナー基準を採用します。
ただ、プランニングによっては等級4でも充分な場合、省エネルギー
先進国のドイツから来たマグオランジュの採用をお勧め致します。
この製品は通常、屋根に高性能グラスウール16K 90㎜×2(180)
天井に同155㎜ 壁に90㎜ が必要になるのですが勾配天井などの
プランニングの場合 180㎜が入りにくい事も考えられます。
よって「トレードオフ」を使い屋根・天井・壁 すべてを16K 105㎜
にできますし開口サッシの性能を規定よりランクアップすれば高性能グ
ラスウール16K 90㎜も可能になります。
また、耳付にすれば防湿気密フィルム工事も不要になります。
もちろん、プランニングまたは土間断熱床暖房などの採用で吹抜スペース
が多く日当たりが悪い場合は断熱も北海道と同レベルの工法をお勧め
致します。
しかし、断熱材に関しては全体予算の中では優先順位が低い為、重要
なのは夏は風通しを良くし、低い所から高い所へ抜ける風により、
エアコンに頼らないプランニングを目指すべきです。特に東京・神奈川
では夏を重要視するのが良いと思います。植栽でも南側には落葉樹、
北側には広葉樹 その事により冬は日が当たり北風を防ぎ、夏は
直射日光を防いでくれます。しかし、何よりも重要なのはその家の肝
となる設計です。(例えば敷地条件や暮らし方のコンセプトなど)
ハウスメーカーのようにただ、間取りを組み合わせるならパソコン能力
に頼れば誰でも設計できてしまいます。
実際、メーカーではひとりでも年間何百軒も間取りの組合せで設計して
います。その事では本当の意味でのたまり場や肌触りのいい居心地は
造れません。
③ LEDについては当初、指向性の強い光源のLEDの特色の様子を見てい
たのですが最近、どんどん改良されているようです。
まだ、発展途上の技術ですが蛍光灯よりは演色性が高いようですので今
勉強中です。尚、照明計画は注文住宅にとっては非常に重要なファクター
です。建売住宅は不特定多数の為、引掛けシーリングが天井についていて
位置決めさせられます。
しかし、世界にひとつだけの居心地の良い住宅ならば設計コンセプトより
明解な形にグレードアップしてくれる重要なファクターです。
宮脇檀という有名な建築家は住宅作家の大御所ですが蛍光灯は一切
使用しませんでした。
また、照明デザイナー 石井幹子氏によって街並みに対する照明デザイン
も確立され東京タワー・ベイブリッジ・横浜・大阪・ノートルダム寺院など
に生かされています。ご自宅の照明の様子が以前、テレビで紹介されて
いましたが光と影がはっきりしていて どちらかというと暗めでした。
谷崎潤一郎の陰影礼讃ではないですが節電の世の中で居心地のよい暗さ
が見直されているようですね。(薪ストーブだけの光でも十分かも・・・)